知られざる国 〜 ブルネイに行ってみた
「ブルネイ・ダルサラーム」
皆さんはこの国がどんな国かご存知でしょうか?
今回、私も実際に行くまではブルネイのことをほぼ何も知らなかったのですが、現地で見たもの・わかったこと・感じたことをご紹介したいと思います!
ブルネイはASEANの一つでボルネオ島北部に位置する国でマレーシアに囲まれています。(若干シンガポールに似ていますね)
国自体は三重県くらいでとても小さいのですが、石油や天然ガス資源が豊富であり、日本へも大量に輸出してくれています。
マレー系・中華系・インド系などの人々が暮らしており、人口は約42万人です。
英語が話せる人が多いです。
そして、街を歩いていて一番最初に目に入るのがこのオールドモスク!
正式名称は、スルターン・オマール・アリ・サイフディーン・モスク。
モスク内部は写真撮影禁止ですが、一般の人でも見学することができます。
(時間帯によっては入れないこともありますのでご注意を)
半袖・短パン・スカートを着て行っても、ガウンを無料で貸してくれるので内部見学できます。
ここのモスクの係員さんはとても親切な方で、モスク初心者の私にいろいろと教えてくれ、モスク内部を案内してくれました。
街(首都:バンダル・スリ・ブガワン)の風景
BIBD (Bank Islam Brunei Darssalam)
ブルネイらしい金と紫を使った上品なたたずまい。
オールドモスクのさらに奥(南)へと進んで行くと川がありますが、その川の対岸には水上で生活している人々がいました。
今まで歩いていた街のきれいな風景とガラリと変わる生活風景に若干衝撃を受けます。
水上集落は迷路のように入り組んでいます。
学校もあり、意外と多くの生徒がいました。
放課後の下校風景。
家が近ければ徒歩ですが、遠い子は船で帰ります。
そして、再び街側のオールドモスクへ戻ってきて、モスクの美しさに再度写真を撮っていると、同じように旅をしているオランダ人のヨゼフさんと出会いました。彼はムスリムであり、1ヶ月かけてモルディブ・ブルネイ・フィリピンを旅しているのだと。
ブルネイには実はもう一つ有名なモスクがあると教えてもらい、彼もこれからそこへ行くということで一緒にそのモスクへ行くことにしました。
私はSIMを買っていないのでインターネットを使えず、ヨゼフの携帯も電池があと3%とのこと。。
彼の情報ではオールドモスクからそのもう一つのモスクまでは3kmとのことで、お互いにお金をあまり使いたくなかったこともあり、タクシーではなく歩いて行くことを決断。
頭上すぐ近くから照りつける太陽の暑さに絶えながら歩き、電源と水分の確保のためお店を探しますが、なぜか見える範囲に一件もお店がありませんでした。。
3kmの道のりですが、真昼間の暑さに耐えきれずヒッチハイクを試みるも失敗。
しかし、道中、道を尋ねた方々は親切に道を教えてくれました。
そしてようやく、、、
ニューモスクに到着しました!!
(正式名称:ジャメ・アスル・ハッサナル・ボルキア・モスク)
最初に行ったオールドモスクよりも大きく、壁面には細かな装飾がなされています。
歩いて行った達成感もあり、一層偉大に見えました。(装飾が独特だったので、また別の記事で紹介します)
しかし、行った時はちょうどお祈りの時間で、中に入ることはできず、ムスリムのヨゼフだけお祈りで中へ入っていきました。
15分後、モスクから出てきたヨゼフにモスク内で撮った写真を見せてもらいました。ステンドグラスだったり綺麗な模様が描かれていたりと華やかそうです。スタッフの写真も撮っていました。
って、館内の写真撮っていいんかい!!(だったらおれも中に入れてくれよ!)
しばらく写真を撮っていると雨が降ってきて、東南アジア特有のスコールだろうと思っていましたが、全然止みそうな気配がなく、仕方なく街の中心へ戻ることに。
街の中心地へ戻る方法を聞くとなんとバスがあるとのこと。20番のバスでいけるらしい。
バス停で20番のバスを待つこと15分、ようやくやってきました。
と思ったら目の前をスルー。
意味がわからずあたふたしていると、折り返してまた戻ってくると近くにいたおじさんに教えてもらいました。
30分後、ようやくバスが来て、中心地へ戻ることができました。
運賃は1BD(1ブルネイドル。約80円)。
(ちなみに、空港から市内までも1BD)
日も暮れて、やることがなくなり、街を散策していると、床屋を発見!
髪も伸びてて切りたいと思っていたところなので、髪を切ってもらうことに。
夜はあまりお客さんがいないらしく、客は私一人だけでした。
髪を切ってもらっている間、おっちゃんは終始電話をしていて、私の耳元で誰かと大きな声で話している・・・
東南アジアに共通することだけど、なぜこんなにみんな電話が好きなんだろう・・・
なんとなくそれなりに仕上がり、店を出る際、空港までの交通手段を聞いてみると、遅いからもうタクシーがあまりないよとのこと。
話の成り行きでタクシーを呼んでくれるそうで、およそ10BDとのこと。
ありがたく思い、空港へ行く22時にここへ戻ってくるように言われ、買い物をすることにしました。
街をよく探してみると、お土産やさんがいくつかあり、おしゃれな雑貨やマグカップ、お菓子など、喜ばれそうなものがいっぱいありました。
そうして時間を潰していると約束の22時になり、床屋へ戻りました。
しかし、さっきのおっちゃんの姿は見当たらず、従業員とその友達の二人だけでした。
私 :「さっきのおっちゃんは?」
従業員:「家に帰って寝ているよ」
私 :「え?タクシーは?」
従業員:「50BD(約4000円)だよ」
私 :「は???」「話が違うじゃん!」
従業員:(ちょっと困った様子で)「こいつ(友人)の車なんだよ。」
私 :「さっき10BD(約800円)って聞いたから、もう10BDしか持ってないよ(実は余裕を持って30BDある)」
従業員:「仕方ないから30BD(約2400円)でいいよ」
私 :「いや、10BDしかないんだよ!(懇願)」
従業員:「じゃあ20BD(約1600円)!」
私 :「いや、10BDしかないんだけど・・・」
従業員:「・・・」
私 :「じゃあ他のところで聞いてみるよ。バイバイ」
従業員:「OK. 10BDでいいよ!」
私 :「本当に!?ありがとう!!(なんか罪悪感・・・)」
従業員:「早速行こう!」
その後、従業員の友達が車を店の前に持って来てくれ、3人で空港へ向かいました。
途中、建物やスタジアムなど街の名所を紹介してくれるという親切さ(余計に罪悪感)
後で調べてみると、空港まではタクシーでおよそ2000円するらしいです。(さらに罪悪感・・・)
そうして空港へ着くと、従業員に「My Boss! 一緒に写真を取ろう!」と言われ、
「いつからお前のBossになったんだ!?」と思いつつ一緒に写真を撮りました。
結局、高い値段をふっかけて来たのは、あわよくばもらえればいいなという遊び心であり、本心はいい人だったみたいです。
最後には「またブルネイに来たら教えてね」と言われ、挨拶をして見送ってもらいました。
たった1日のブルネイ旅行でしたが、ネットに頼らない旅だったからこそ、様々な人と出会い、親切にしてもらい、観光名所も知ることができ、とても充実した1日でした。
今回は街のみの観光でしたが、ブルネイのジャングルツアーもあるそうなので、次回は参加してみたいです。